高谷君。
カッコいい。
しかし、
試合はリングの近くで起き、
事件は興業後に起きる。
美女対決の試合前、
女子シュート
シーザーVSBluedogジム対決の前、
あまりに美しい顔をした外人選手を見て、
姐さん(矢尻)
『瓜田君
あの娘可愛いわね』
『あの娘は可愛いすよ』
『でも…』
姐さんどうしました?
『あの娘…
オッパイがないの…』
『女子の試合なんてそんなもんすよ』
姐さん
『でもね
オッパイがないの!』
…これもサダメ…
『姐さん。
仮にオッパイがなかったとします。
あのルックス
ヤバくナイスか?』
『でもね
オッパイがないんだもの。
男子よ』
『…』
アナウンス
"ただいまより
女子●●級fightを行います"
…
『姐さん
女でしたね…』
姐さんと俺
『…』
熱気冷めやらぬ後楽園ホール
姐さんはシレッと席を移動し、
俺は兄貴とビールを飲んだ。
高谷君の試合後、
みんなが居なくなり、
寒い春の夜に
『純士
飲み行くぞ!』
この瞬間
人生の終わりと理解し、
二人赤坂に行き
兄貴を歌舞伎町に置き去り
俺は自宅で寝た。
全ての夜があけた時
この世に昼間が襲う時
兄貴の電話で起きた。
『純士
ホテルで財布落とした
千葉に帰れば金はある。
来てくれ』
『兄貴
後30分あります。
60秒×30回の間を冷製に廻りを捜してモラエナイスカ?』
『でもぉ
確か俺…
あ!
ゴメン純士
財布あった!
飲むぞ』
昼間から韓国屋台村初
終電迄兄貴と飲む二夜連続オムニバス。
今夜も
冷たい風が頬を突き刺し、
ネオンの街に
オッパイがない。
恐るべし
KGB(kinggangボーイズ)
胃袋が
休まる春に
死のうかな
姐さん
確実に女が戦ってました。
出直して来ます。
『理解』